日本人とタイ人の高齢者の恋愛観を比較する

家族の暮らし
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はじめに:愛に年齢は関係ない

恋愛といえば、多くの人は若いカップルを思い浮かべるかもしれません。しかし、実際には「愛」は年齢を重ねることで終わるものではありません。むしろ、高齢になってからの愛は、より深く、穏やかで、信頼に満ちたものになることが多いのです。

本記事では、日本とタイという二つの国における「高齢者の恋愛観」の違いと共通点を、文化、生活スタイル、感情表現、そして社会的背景など、さまざまな視点から比較してみます。


異なる文化的背景

日本:静けさを大切にする社会

日本では、無口や控えめな態度が美徳とされてきた文化があります。特に年配の世代では、公の場で愛情を示すことは「恥ずかしい」「場違い」と見なされがちです。

そのため、日本の高齢者は愛を言葉ではなく、行動で示す傾向があります。

例:

  • 毎朝お茶を淹れる

  • 病院に付き添う

  • 一緒に散歩する

タイ:温かくて家族中心の文化

タイでは、家族とのつながりが非常に強く、特に年配の人々は家族全体のために生きることが自然です。配偶者への愛も「一緒に助け合う」ことを通して表現されます。

例:

  • お金の管理を一緒にする

  • 孫の面倒を見る

  • お寺や行事に一緒に参加する


老後の愛に対する価値観

日本:義務から友情へ

戦後の世代では、結婚が「社会的責任」や「家のつながり」によって決まることが多く、恋愛感情があまり重視されていなかったカップルも少なくありません。

しかし、定年後に時間が増えることで、改めて「親友」のような関係を築く夫婦も多く見られます。

例:

  • 二人で旅行に行く

  • 趣味を一緒に始める(ガーデニング、料理、スマホなど)

70代でYouTubeチャンネルを始めた日本人夫婦が人気を集めた例もあります。

タイ:与え合うことで続く愛

タイの高齢者にとって、恋愛は日常のなかで自然に現れる「思いやり」に近いものです。

男性は家族のリーダーとしての役割を果たし続け、女性は台所や家庭の中での役割を大切にします。お互いの健康や感情に配慮することが「愛」の証です。


愛情表現のスタイルの違い

観点 日本 タイ
手をつなぐ あまりしない(公の場では遠慮する) 都市部では年配夫婦も手をつなぐ場合あり
「愛してる」と言う めったに言わない 軽く口にする人も増えている(ドラマなどの影響)
行動での表現 無言でのお茶、静かに寄り添う 話しかける、笑わせる、助け合う行動など
一緒に暮らす 別々の寝室を選ぶ人も多い 一緒の部屋で生活し、毎日会話を交わすのが一般的

高齢者の「新しい恋愛」

日本:60歳を超えて再婚する人も

高齢者が多い日本では、「再婚」や「新しい恋」をする人が増えています。特に離婚後や配偶者を亡くした後、「人生の最後のパートナー」を探す人もいます。

婚活イベントやマッチングサービスも高齢者向けに増えており、共に映画を見たり食事に行ったりする「恋人未満」のような関係も人気です。

高齢者向け婚活パーティーやマッチングサービスも登場しています。

タイ:再婚は慎重だが、変化の兆しも

タイでは、高齢者の再婚は慎重に見られることが多いです。特に子どもがいる場合、周囲からの目を気にする文化もまだ根強くあります。

しかし、都市部や海外経験のある人々の間では、60歳以降の恋愛や再婚も徐々に受け入れられるようになってきています。


子どもの視点から見た高齢者の恋愛

日本:

基本的に、子どもは親の再婚や恋愛に干渉しません。再婚しても尊重する傾向があります。

タイ:

子どもが親の恋愛や再婚に口を出すケースもあります。「家族を大事にしてほしい」「世間体がある」といった考え方がまだ残っていますが、若い世代を中心に意識が変化しつつあります。


テクノロジーと老後の恋

日本:

高齢者もLINEやFacebookを活用する人が増えており、離れて暮らす恋人同士がビデオ通話を日課にしているケースもあります。

タイ:

スマホを使って孫と連絡をとるうちに、夫婦間でもスタンプを送り合ったり、料理写真をシェアしたりと、デジタルで愛を伝えるケースが増えています。


病気・介護を通した愛

日本:

高齢者夫婦がお互いの介護をし合う姿も珍しくなくなりました。介護付き住宅でも「夫婦で同じ部屋」に入居できるオプションがあるなど、愛を支える仕組みも整ってきています。

タイ:

配偶者の介護を「義務ではなく、人生の約束」と考える人も多いです。特に女性は、長年にわたり夫の看病を一途に続ける姿が一般的で、美徳とされています。


高齢者の恋愛から学べること

日本:

  • 愛情は声に出さなくても、行動で示せる

  • 静かな共生が、最も深い愛情の形になり得る

タイ:

  • ロマンチックな言葉よりも、「見捨てないこと」が真の愛

  • 日常の助け合いこそが、強い絆の証である


結論:愛に年齢の壁はない

文化や考え方の違いはあっても、日本人とタイ人の高齢者が持つ愛情には、共通した「深さ」と「温かさ」があります。

日本では、静かにお茶を飲みながら同じ時間を過ごすことが愛の表現になり
タイでは、一緒に台所に立ったり、寺院に出かけたりすることが愛情の現れになります。

老後の愛は、「言葉」や「行動」だけでなく、「人生を共に歩む」という意志にこそ宿っているのです。

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